02・反物質は何処にある

反物質を見ていないだろうか?

上はグーグルスカイに展示されているチャンドラが撮影したカニ星雲の写真です。 6000光年彼方の超新星の爆発(1054年、百人一首で有名な藤原定家の日記に記載があるらしい)で星の中身が宇宙空間にドバッとばら撒かれました。(現在では直径3光年)

元々の星は地球の望遠鏡ではその直径を確認することも出来ないほどの点であったことでしょう。

この種の写真を見て思うことは「これほどの物質が直径も見えないほどの星の中に納まっていたのであろうか?」 爆発で物質は希薄になったとしても、3光年と言えば地球と太陽の距離の19万倍です。それにしても物質は多すぎると…

私たちの世界を構成する物質は陽子と中性子と電子などで出来ていますが別に反陽子と陽電子からなる反物質というのも存在していますね。

加速器で電離した陽子同士を衝突させると新たに陽子と反陽子が対で誕生することがあり、反陽子の電荷はマイナスで質量は陽子と同じだといいます。

エネルギーにより質量が生まれる実証ともみえます。普通は誕生後すぐに陽子と反応して対消滅するらしいのですが、1995年に反陽子と陽電子とで反水素を誕生させた記録があります。

恒星の中心部で元素は完全電離しているでしょうから、陽子同士は激しく衝突し多量の反陽子が誕生するでしょう。陽電子は恒星の周辺部にある高温コロナて衝突して誕生するでしょう。多くは対消滅で消えるでしょうが…。

超新星爆発が起これば、それら反陽子・反電子が瞬時に爆増し、反水素や反ヘリュウムや反炭素 反窒素 反酸素なども瞬時に連鎖誕生する可能性があるでしょう。

これら反物質は爆発による強烈な膨張のために対消滅する間が与えられず生き残り、物質とあわせて数倍あるいは数十倍もの物質量・反物質量が宇宙空間に散らばっているのではないでしょうか?

余談ですがこのため銀河は徐々に大きくなってゆくのでは……

反物質の「反」

ところで陽子は質量を持ち引力を持ちますが、これに対し反陽子はひょっとして斥力を有しているのでは……。

質量を調べるには、例えば宇宙船内でリンゴを押すとリンゴは人から離れていきますが、人はその反作用で後ろにはいきません。つまり質量が大きく異なることがすぐ分かります。似たようなことは地上でもすぐ検証できます。

でも斥力は如何にして判別するのでしょうか? ニュートンのリンゴのように地球クラスの斥力でなければそれは判別しにくいことのように思われます。

実験では反陽子(または反水素原子)1個あるいは数個で引力か斥力かを測るほかなく、非常に困難な測定と思われ実現していないのでは…。しかし斥力であれば、つじつまの合うことが多くあるように思われます。

反物質はどこにある!?

宇宙に陽子と反陽子が半々で出現したとすれば、物質と反物質は水素、反水素、炭素 反炭素 酸素 反酸素などとして半々で存在し、始めは双方がとめどなく混ざり合って存在していたのでしょう。

そのうち引力と斥力で動きが始まったとしますと……

物質は引力で長い間には部分に集積していくでしょうね。集積度が高くなれば恒星などの天体を構成するでしょう。

いっぽう対消滅を逃れ残された反物質群は斥力のため集積どころか反物質元素単体のままで相応の間隔を保って単独で存在するほかなく、広い希薄なスペースを占めるようになりますね。

宇宙にこのような場所があります。 ボイドと呼ばれる広大な空間です。あそこはきっと反物質の風船となっているのではないでしょうか。

私たちに おなじみの銀河群は、そのボイドの隅にへばりつく、よく言われる「シンクの泡膜」の状態であり、宇宙空間に占める割合は非常に狭いものと言われています。

引力と斥力の性質からその住み分けを想像すると宇宙空間はまさにそのような構造になるのでは……。

宇宙は広がる

物質と反物質の住み分けの後期の頃のことを考えてみますと……

反物質だけが占めるボイドは性質上膨らんできました、つまりボイドは宇宙の外側へ外側へと移動すると思われます。

一方物質のほうは収縮はしても膨張はしませんし、希薄なボイドが何処へ移動しようともつられて動くはずはありません。稀の対消滅があっても局所集中の強みで ものの数ではないとも思えるのですが…

銀河では恒星が超新星爆発を繰り返しており、振りまかれた物質が辺り一面濃厚に漂っています。ボイド群が左から右に流れていれば、銀河の左側のこれら漂う物質は反物質との対消滅で消えてゆきます。

一方右側ではボイドは離れてゆくことになり消滅はほぼ起こりません。 結局銀河の重心は当初より右方向に移ります、銀河がもともと動いていたものであれば重いほうの右に引かれて銀河は徐々に右に移動してゆくでしょうね、自転車で右に体重をかければ右へ行くのと同じように。

銀河や銀河群・団は細かくは勝手の方向に移動し、まとまっては広がる方向に移動しているのも上記の一連の出来事の結果ではないのでしょうか。

物質の96%は……

知られている宇宙の物質は4%ほどで、本来宇宙に存在すべきはずの物質の96%は未だ知られていない。という話をよく聞きます。

当初宇宙に物質100%と反物質100%が誕生し、上記の住み分けの過程でそれぞれ96%が対消滅した…でよければ、ありそうな現象とは思われませんか。

   2008.12.26 

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