05・学生の質問

何処へ行くのだろう宇宙論


宙の始まりにビッグバン( Big bang)やコスミックインフレーション(Cosmic inflation)があったとする説が定常宇宙説に代わり現在の主流となっています。 このBBを発生させるエネルギーとはいかなるものかと思いましたが、これは宇宙が膨張する或いは拡散する現象であり爆発ではないのだそうです。

しかし当の説においても空間が拡散に向かう理由は不明とされています。また宇宙の広がりがどれほどあるのか分からない今現在では、過去にCI があったと納得するのは難しいのでは… 昔は点で今は無限大だ!といわれても… はたまた光の届く範囲が宇宙の大きさだ!といわれても…

CI が現在も継続する宇宙において、初期の単元素物質が速いところでは光速に近い拡散をしていく とする中で、なぜ物質は反対向きに集積できたのでしょうか?なぜ反対の速度を得て銀河になったのでしょうか?

「点(無)から始まった」としてしまうと 「魔法で宇宙を創った」と言うのとまったく同じなのでは… 

きい恒星は超新星爆発後その中心にブラックホール(Black hole)を形成する可能性があるという論がありました。いつの間にか論を超えてその可能性も超えて存在は定説となり、いくつかの手法で確認されているともいわれています。

たったひとつのさほど大きくもないBHが無限の吸引力や集積力を保持するとし、片や全宇宙ともいえる唯一無二の超巨大引力集団は拡散するという。

たかだか恒星ひとつでBHが出来てしまうのであれば、BB直後ほどの重力の集中があればここに巨大なBH或いは無数のBHが形成されても当然と思えます。…であれば物質は広がる前に消滅してしまうのでは?

恒星は寿命があるのにBHは不滅とすれば、星の数を凌駕することになり、不都合となったのか、先ごろBHも蒸発すると発表された。

宙の膨張で銀河同士は離れるはずなのに逆に近づく銀河があるのは、自転が内も外も等速であるのと合わせ、理論が会わない。これらは未だ知られていない暗黒物質(Dark matter)の質量が介在しているからだとした。

宇宙に物質が不足しているとしてDMを登場させる一方でそこかしこに多数のBHも登場させ物質が呑み込まれとめどなく消えていくという。

呑み込まれた物質は崩壊して質量だけが大きくなるとするのなら、陽子中性子ではないその質量は何の質量なのか?

宙はCI 以後、膨張がさらに加速していたと先頃判明しその加速理由が分からず新論ダークエネルギー(Dark energy) が発表された。

宇宙論においては疑問が生じるたびに新しい理論や言葉が生まれるのですが、その理論の間に整合性や蓄積はありませんね。これは実験による確認がほとんど不可能なためでしょう。

行くことのできない遥か遠方を研究する宇宙論…先走る発想が錯綜し…新説や新語が飛び交い…宗教色が色濃く漂う…いつの時代においても未知で不安定な要素がつきまといます。

日、情報や知識の修得は多くの場合、手軽なネットでのチラ読みが多いのではなかろうかと感じます。特に宇宙の事象など不確定要素の多い分野はネットが大繁盛かと。

ところがネットには『全くの誤り情報』から『非常に新しい有意義な情報』まで連綿と境目なく羅列されます。ネットは一応といえども公の場ですから紹介される理論や論説は一定の線引きがなされてる と思われがちですが、そうなっていません。公的機関やマスコミのサイトにおいても宇宙関連では同様でしょう。

「〇〇の可能性がある」…これが「キーワード化」されいつのまにか「〇〇は周知のことである」になってしまい、可能性が独り歩きします。ネットでの知識習得には、分野を問わず真贋を嗅ぎ取る臭覚が必要なのかも…

朝日新聞の書籍広告でさる大学の先生が「最近学生から『先生は幽霊を信じていますか?』とたびたび質問を受ける」と………先へ先へと突っ走る宇宙理論に学生は幽霊を見るかのごとく…

学生がついて来れない現状を危惧しておられたのか、宇宙論があまりにも浮世離れする学問となり困られたのか、どちらであったのたかは忘れましたが…

つて大学の理学部の研究生から「あなた(マンボウのこと)は定常宇宙論者ですね、この分野では少数派です。」と言われました、バッサリでした。暗に「わたしはそちらには組しません。将来の進路に影響しますから…」と聞こえるのです。

「この分野で世界的権威の人物が唱えた理論だから…」「その理論に賛同する専門家が多数いるから…」 この世界で生き抜くためには「先達にならい、そのスクラムの中に居なくてならない」、、、自然科学の分野にも生活のかかった流行があるようです。

ひとたび「傍系、非主流、少数派」などと噂されると、人選にはもれる、学生や弟子は寄り付かない、予算はおりない、など散々な目に会うのでしょうね…

でもね、わたしは「幽霊を質問した学生」に敬意と限りない夢を託します。どうかそのまま進んでいただきたい。自分の思うところは曲げないでいただきたいのです。本筋で生活できなくてもイイではありませんか、1番目の本筋は大切に々々にして、2番目で生活するのも楽でイイのでは、、、、

…記…
頭脳明晰な人物(小学生・中・高・大)は先人の教えを素早く理解する(ひがみっぽく言えば学力のステイタスを共有する)。そして先へ先へと進むことができる。つまり競争に強い。将来は地位も給料も高く、恵まれた人生を送るでしょう。

頭脳普通の人物は先人の教えを素早く理解できない。時間がかかり悩み幽霊を見ているかとも思う。ために学生時代に多くを学べず、将来も並の人生と思える。

何かを見つけるのは、きっと後の人物だと思う。「なぜなのか」を考え続ける習性が悲しいかな身についている…本気で考え続けるのである。何ヶ月も…何年も…解らなくても慣れているのである。。。

   2013.7.20 

あっ…マサノブは秀才でした! (滝汗

05→→ HPへ  →→ スマホへ