07・無重力の話

 無重力(量)の意味

宙に行けば、引力源である天体(地球も含む)から遠ざかるので自分や 取りまく機器や物の重さが感じられなくなる。
一見 正論に見えますが 全くの間違いですね。国際宇宙ステーションの位置で重さは地上の88%ですから…

しかし、国際宇宙ステーションの乗組員は、地球に自由落下しているため地球の引力を感知できません。これは、飛行機からの落下傘が開く前の空中遊泳と同じ状態です。落下中は、引っ張られない、押されない、重さない、の状態です(宇宙なら空気抵抗もない)。

宇宙に行くということは、地球への自由落下運動に 参加することをいいます。更に地球は太陽に自由落下していますから、乗組員も 地球と地球の全住民も太陽の引力を感じません(計測できません)。

国際宇宙ステーションの代わりに月でも同じことです。月と月に降りた探査機乗組員は 地球の引力を感じません。地球も月に自由落下していますから、地球と地球の住民は月の引力を全く感じません。

結局、宇宙に行くとは、落ちるために行っている。そして、自分も含めて宇宙の物体は既に落下中ということですね。

達が宇宙の事象を研究するときに…『地球と月が引き合ってウンヌン』『太陽に引っ張られてウンヌン』などと考えますが、つり合った天体同士、つまり 見えている天体においては すべて引き合い無しなんですね。

最初の『宇宙へ来たから無重力になった』は、実は正解でしたね。引力を感じるのは 地表に居る時だけなんですね。地表の物理は宇宙では使えないですね。多くは 遠心力もセットで言ますから カモフラージュがかかり 理解しにくくなっています。

「引力と遠心力で無重力になる」この理論! どう思います?
これ、どちらも 無い ですね。

宙で「引力有り」の(こちらが)例外の例…

木星も土星も自由落下で太陽からの引力作用はありません。でも 木星と土星 同士はつり合っていませんから両惑星の間では「引力の引き合い有り」となります。…ですが、両惑星の接近時での引き合いよりも、太陽を回る角速度の力のほうが大きく上まわります。よって周回軌道がわず揺らぐ程度で通りすぎてしまうのですね。

   2021.7.28 


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