なぜ 反対側も満潮なのか.
なぜ 満潮の月は横で干潮の月が上なのか.
なぜ 満潮の汐止まりか起こるのか.
なぜ 高緯度や局所の干満が起こるのか.
なぜ 赤道海流は反自転回りが続くのか.
潮汐力を言うのは これらを謎にしてしまいます。
つまり、潮汐力(起潮力)は事実ではありませんね。
これらの出来事に合致する潮汐は…
月は27日で地球を1周しますが、地球にとっても月は非常に大きい衛星であるため、同じ27日周期の小さな周回を余儀なくされています。言わば「小さな公転」をさせられています。
公転は両者間の距離で速度が細かく異なります。このことは月によって強制されている地球の小さな公転にもあてはまります。(地球の自転を止めて考えます、自転は後で出てきます。)
しかし地球の直径は12000kmi以上もありますから、月との距離に合致した正確な速度で公転させようとする作用が、地球の内側(月側のこと)や外側の構成物に働きます。
月や地球の場所ごとの軌道速度の計算式がウイッキ
にもあります。一番下の式です。(r はここの斜め
の矢印を参考にしてください)
リンク:軌道速度計算
青い物体があれば図の位置に進みます。地球や月は自分の重力で「一体の球」であると言っても、海水は流体ですから自由に流れていきます。
共通重心(+)の場所は 単に天体軌道の大小を表すだけで、上図の運動の本質には関係しません。
軌道速度を計算しますと小さな公転の速度は12.4m/s(秒)で、内側は12.5m/sで地球の中心(北極の位置)より0.1m/s速くなっており、外側は12.3m/sで遅くなっています、つまり反対向きになっています
その作用で地殻は動きませんが、海水は動かされてしまうでしょう。 1時間で360m、1日を8.6kmあまりの速度で赤道あたりの広い範囲の海水が自転と反対の右回りに流されていることになります。
地球の潮汐…次の図は左遠方に月があり、上方に向い小さな公転中の地球を北極の真上から眺めています。発生している作用を赤矢印で示し、とりあえず「公転速度差の作用」と呼ばせてください。
地球の自転は海水も引き連れて左に回っていますが、左面と右面(公転の内側と外側)では公転速度差の作用が働き海水だけ(主に表層あたりの)自転速度が減少します。
地殻と海水が同じ速度で動くなら、陸地から見て海水は静止しています。その速度が減少すれば海水は地殻に対して反対(右回り)に、丁度赤矢印の速度で動いていることに ほかなりません。
黒矢印と赤矢印は、大きさに 4,600:1 くらいの違いがありますが、それくらいは無視できる ということにはなりません。460m/s で移動している人の目には、黒矢印が ゼロ で、赤矢印の10cm/s が しっかり見える動きです。
中間の上下では 赤矢印の値がゼロなので、自転による左回りの速度が盛り返しており、海水は地殻に対して動きません、俗に「満潮の汐止まり」と呼ばれています。
左面と右面で部分的右回りする海水は、中間の上下に寄せ集められることになり、そこの海水は盛り上がるでしょう。
地球の潮汐発生の原因はここにあるのではないでしょうか。
ポロロッカというのがありますが、それの始まりが、高さ約50cm程で あまり高くはありませんが 幅の広い大型が、ゆるやかに起きています。
潮汐表にある大潮の満潮時刻丁度に月を見上げると当日の最高位置などにはありません。広い太平洋に面しており誤差が少ないとおもわれる地方で満潮時に月は東の(あるいは西の)地平線のあたりに位置しています。
上図に於いては 潮位と月の位置は現実目視で合致します。広い海に接し 正確であるはずの日本の太平洋側の干満時刻が6時間あまりも遅くなるとする適切でない誤差など不要です。
上図の2箇所の盛り上がりが同じ規模であること、赤道付近の海流が右回りであること、これらのことからも潮汐は公転速度差の作用によるものだと解釈できます。
赤道付近を流れた海流は陸地に突き当たると、次は中緯度を反対に流れます、流れた先の地形が行き詰まった場所であれば高緯度の地域であってもそこの海水面は盛り上がります。
太平洋の北半球西端で 赤道の流れは折り返されて、日本の太平洋側を北の方向に流れていき、黒潮と呼ばれています。赤道の流れは継続して続きますので黒潮も流れ続けます。
また、満潮現象は地球を東から西へ移動してきますので、日本海や瀬戸内海の西に位置する場所で海水は盛り上がります。ただし 出入りの海峡が狭いので 太平洋側と比べて4〜6時間あまり遅れるようです。
地球は太陽を回っていますから、上図の左横に太陽が追加される場合もあります、太陽・月・地球 あるいは月・地球・太陽と並んだ時が大潮となります、いずれの場合も盛上がりは2箇所となり同じ規模でかつ重なることになります。赤道海流が常に右回りすることを 赤矢印が示しています。
もし 地球の自転が非常にゆっくりしたものであったなら、海水は、行き詰まりの地形を除けば、盛り上がることにはならず、赤道付近が最速となって とめどなく流れるだけとなっていたでしょう。
こちらは 力強い赤道海流が 地球のあらゆる場所に移動している図です。
リンク:赤道付近の海流
また、赤道辺りの大気の流れも、貿易風と呼ばれる右回りの風になっています。大気潮汐とはならないでしょうが、この大気始動の原因は 気象研究には重要であると思います。
リンク:赤道付近の風
潮汐がどこで顕著であるかを示す世界地図です。高緯度干満や局所干満などがよくわかります。
リンク:世界の潮汐
ここ20を ご覧になって、
『月の引力』『地球の遠心力や慣性力』『潮汐水位移動の誤差』が気になる方は、テーマの『18と19』『17』『17後半』を御覧ください。物理キライ! の方は分かり易さ優先の『9』を。単独ページの方は下のHP表示からどうぞ。
地球と月の衝突運動…
言われている潮汐力の動きとは、地球と月がつり合うのではなくて、衝突に至るときの運動です。 つり合う運動をしていれば、引張り合う変形は起こりません。
2011.1.11
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