30・地球の水はどこから来た
  <地球の前身は巨大な氷の天体>

海水は塩っぱすぎる!?


海水の塩分濃度で地球の過去を考えてみます。

隕石には元より水が含まれているといわれています。地球に落下した隕石を熱すれば水蒸気が出てくるといいますが、地球に落下する際に灼熱を経験した隕石ですから、水質まで調べるのは難しいでしょう。

天王星は水の惑星といいますからそこの水が採取できればベストですが、月や小惑星の岩石中にある水と塩分でもいいと思います。

塩化ナトリウムの融点は80度、沸点は1430度です。流れ出る溶岩の主成分ケイ酸の融点は2000度、鉄の融点は1538度となっています。

隕石やマグマ中に塩分が含まれていれば、融点の違いにより塩分は先に気化しますから外側に出てきます。

宇宙から出来るだけ多くの岩石を採取し2000度まで加熱して溶かし、水分と塩分を取り出します。それを地球の海水と比較します。地球内部の塩分はマグマに熱されて地表に噴出し先刻海水に混ざっています。

実験結果を確かめもせず憶測で申し訳ありませんが、宇宙の岩石の水は地球の海水と異なり、塩っぱさはごく薄いものでしょう、きっと間違いないと思いますよ。

地球の海水をすべて ろ過できれば、金や銀はいうまでもなく鉄などの金属も地表を掘り返して採取する量を桁違いに凌ぐといわれています。 現在採取されている鉄なども海水中にあったものがバクテリアの働きで集積されたといいます。

特に塩分は多量で、海水を地表に均一に広げると水深400mになりますが塩分は3.5%を占めていて(400÷100×3.5=14)14mは隙間のない塩の固体が占めていることになります。

地球の大きさや水の総量が太古から変化していないとして、マントルなど地中から染み出してきた塩分が水に混ざってもこの量はきっと多すぎると思います、塩っぱぎると思います(憶測ですが)。

納得できそうな説明は…

地球の前身が氷を主体とする構造の天体であったのではなかろうか、と思うのです…。それが溶けて水になり、その大きさは天王星をも凌ぐ大きいものであったと考えられないでしょうか。

現在の地球の直径の数倍の水深を有する水の惑星として最初の塩分濃度はずいぶんと低かったものの時を経て水分だけ蒸発して宇宙に逃げ出したと想像されるのですが…地球が軽くなった証拠は <28・月が地球から遠ざかる理由>をご覧ください。

≪地球形成時には灼熱に溶解した過去があり、水はすべて水蒸気に変化し膨大な体積となったが、地球から離れることはなかった≫という説がありすが…本当でしょううか?? 

海水が全て水蒸気となって大気に混ざれば、600km(ほぼハッブルの高さ)の宇宙まで広がります。また灼熱溶解であれば重元素は地中に沈みます。

現在地表ですべての元素が見つかり入手できているのは、膨大な海水に含まれていた希薄な成分が海水の減少と共に凝縮され海底に堆積し、海底は海水の減少で海面上に現れ、地上にその堆積物が残っているからではないでしょうか。

世界のあらゆる場所で堆積層の地形が見受けられます、エベレストのような高山にも堆積層が露出しています。分布の規模は火山や河口あたりで作られる規模ではありません。世界の地表全部が堆積層であろうかとも思える多さです。

また世界の各地に存在する膨大な石灰岩地層も証拠のひとつと思えます。全域水の地球から海水が徐々に減っていくと、現在の陸地は水深が数メートルの浅瀬の時代が訪れ、太陽光が海底に届くため多くのサンゴ礁が育ち、何億年もかけて厚い石灰岩層を作り上げたと想像します。

よって陸地のあらゆる場所に膨大な石灰岩層が存在することになり、もし石灰岩に取り込まれた二酸化炭素を大気中に戻してしまえば大気温度はなんと300度も上昇するそうです。地球に氷河期が来るのは、あるいはサンゴ礁の隆盛の裏返しかもしれません。

ついでではありますが、水星、金星、火星のいずれも元は巨大な水惑星の状態であったのではないでしょうか。 

それら惑星の水が蒸発し、水蒸気は太陽風に煽られて黄道面を外へ外へと流れて行き、すべてが木星や土星に集まってしまったのではないでしょうか。

…『木星は水素で出来ている』このような説がまことしやかですが、信じがたいことです。

天王星の水は地球の海水より塩分濃度は薄いと想像します。もし天王星の水が採取できるなら、地球の海の水のみ増やして天王星と同じ濃度にします(天王星の極地の氷も考慮)。さすれば地球の過去の、宇宙を漂っていた凍りついた天体の大きさが想像できることになります。

   2013・10・25


追記  2013.11.8

今、彗星に無人宇宙探査機を飛ばせて、彗星の一部(氷の破片)を採取して持ち帰り、地球の水と比較検討しようというプロジェクトが進行中らしい。


追記  2017.8.2

水素+重水素+酸素で重水が生まれる。地球の水はこの重水の含有率が小さい。一方で彗星の水での含有率は地球の水と比べてなんと3倍であるという。つまり地球の水は彗星の衝突溶融によるものではない、のだそうです。

地球と似た含有率を持っているのは、小惑星帯の小天体が地球の重水の割合に近似するのだそうです。よってそこの小天体が地球に降り注ぎ、地球に水を与えたのか、、

と動画は続き…つい 最後まで見てしました…

最後の辺りでは私と同じ発想になるのか、と期待したのですが、太陽系形成の通論を覆すには至りませんでした。

最後は「なんでもあり」の理論になっているようです。でも多くの誤りを正しているところには敬意を持ちます。


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