メタボ!? ジュピター様
日本の科学雑誌やネットによりますと、木星の構成元素は体積割合で 水素80% ヘリュウム15%で、併せると95%かそれ以上とあります。
それらによりますと、木星は中心に半径の1/5幅弱の岩石や鉄など重元素のコアがあり、その外側を半径の3/5幅の液体の金属水素(これは何者?)が覆い、さらにその外側を半径の1/5幅の気体の水素が覆っている。ざっとこういうことですが。
はたしてどんなものでしょうか?
木星の平均密度(比重)は 1.33g/cm3とあります。
(ちなみに地球は5.5g/cm3)
この数値は、木星を回るたとえば一番大きい衛星のガニメデへの距離と公転速度から木星の質量が割り出せます。この質量と体積から密度を割り出すことができますので、この密度は高い精度をもって正しかろうと思われます。
1cm3の重さは木星の引力でのことか、地球の引力でのことか、気になるかもしれませんが、バネ秤ではなく斤量秤を使うのが宇宙での正しいイメージで、斤量秤ならどこの惑星や衛星に持って行っても結果は同じ。
液体の水は分子量18、1cm3で1g、 また水素の液体は分子量2、1cm3で0.11g(2÷18=0.11‥)ですよね。
この0.11gと先の1.33gを見比べてどう思いますか?
ちょうど12倍です。1.33gとは液体の水よりやや重いということですが、コアの重い部分を加味してもほかの構成物が水素やヘリウムだけではとても12倍の差は埋まらないと思えませんか?
ましてや、最外側を分厚い水素の大気が覆っているとするなら、コアがより大きいか、水素より遥かに重い元素が多量に存在しないと話はますます合わなくなります。
もし分厚い大気が水素であるとするなら、それより軽いとするあの写真の赤茶けた、また白い流動物は何でしょうか? 水素の氷の雲ではありませんよね。
中心部で液体の状態にあるとする水素は重力の加圧で臨界を越える過剰な密度の状態におかれているとして、これを金属水素と呼んでいるのでしょうか?
木星は、コアのほかは水の深い海や氷山と、水蒸気の大気と微細な氷の雲と土埃が渦巻く、つまりすべて水が占めていると思えるような 1.33g だと見えませんか? こちらは金属の水を考える必要はなく、氷(こおり)とするだけで説明も不要です。
NASAのジュノー探査機が撮影した木星の北極を撮った写真です。極地は赤茶けてはおらず深い水の色とも見えます。右上の青丸は地球の大きさです。
この写真と 横からの写真をつくづく眺めて思いますに、これらの渦巻きは地球で言うところの台風ではないでしょうか。
木星の自転は 10時間と驚異的な速度となっています。自転速度が大きくなれば「緯度変化による速度差」も大きくなります。地球では時折見られる熱帯性地気圧の渦も 木星では大きさも数も共に増大するでしょう。
木星の自転速度の差は、巨大半径ゆえ 緯度の高い極寄りになるほど顕著に現れます(極方向から見れば分かりやすい)、極に近くなっても多大な渦を作るのでしょう。
地球では地表と上空の温度差が上昇気流の渦をつくり台風と言われていますが、木星では上下での温度差に大きな開きがないので上昇気流とはならず単なる渦となっているのではないかと思われます、よって台風の目のような穴も作らないのでしょう。
さらに、「回転(自転)拡散力」は 赤道半径を大きくします 扁平にします(上図は誇張しています)ので、表面に浮かぶ氷山は水より軽いために、より上に、より引力の弱いところに、追いやられて赤道付近に集まってしまいます。
その氷山が南北の極地を除いて木星の全面を厚く覆っているのでは…。
この集積した広い氷塊の上に宇宙から降り注ぐ隕石や落下物が長い時にわたって残っているのでは…。赤茶色はやはり鉄分の錆びでしょう…
木星の大気の水素、メタン、アンモニア、水蒸気が赤茶けた色を作るとの説もありますが、気体であれば くまなく混ざるので 写真のようなムラ分けにはならないでしょう。
木星の赤道辺りの赤茶色は 強風に吹き寄せられたホコリの帯で、一方の白い帯は 強風にホコリが吹き払われて現れた氷塊面の広がりでしょう。
太陽と各惑星は同じ宇宙埃から誕生した、いわば兄弟であるから太陽に水素が多いのと同様に木星にも水素が多いハズである……こんな説から出てきた見解なのでしょうが…どこかで右折と左折を取り違えて来ている様な…あなたは水素の説を信じられますか?
木星はなぜあんなに大きいのか
この謎解きを「31・惑星誕生の道のり」で御覧ください。
2008.4.9
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